「Web 標準」って何?

「Web 標準」とは

「Web 標準」とは、W3C(World Wide Web Consortium)をはじめとする国際的な標準化団体によって策定された、WEB 技術仕様に関する世界規格です。簡単に言うと、WEB 業界の代表者たちが総合的に最良であると判断した WEB サイト構築の仕様のことです。
では、「Web 標準」に準拠したホームページとはどんなものでしょうか。一般的には、「XHTML」と「CSS」という技術を用いて、サイトのデータが正しく「構造」と「表現」に分けられたホームページを指します。

「XHTML」=「構造」

「XHTML」はページのデータの本体であり、ページ内容の各部分が、「その部分が文書構造的に何なのか」が分かるようにマーク付け(構造化)されたものです。例えば見出しの文字は「<h1>」と「</h1>」というマーク(タグ)で挟み、ホームページの画面上にはそのマークは出てきませんが、ページのデータ内ではその部分が「見出し1」であることが指定されます。このようにして、ページ内の全ての情報をマーク付けし、構造化したものが XHTML ファイルです。

「CSS」=「表現」

「CSS」は、ページをどのように表示させるかを指定するデータです。例えば先ほどの「見出し1」を、ページの中でいちばん大きい(重要な)見出しであることを見る人に伝えるためには、他の小さい見出しや本文より大きくしたり、目立つ色にしたり、背景に色や画像を表示させたりする必要があります。このような「見出し1を画面上でどう表現するか」を指定するのが CSS(スタイルシート)の役割です。

「構造」と「表現」の分離でより利用価値の高いサイトに

CSS は、普通の画面表示の指定だけでなく、ページをプリンターで印刷する場合や、音声ブラウザで読み上げる場合、PDAなどの携帯用端末で表示する場合などに、それぞれどのように表現するかを指定することもできます。そのため、「構造」と「表現」を分けることによって、ひとつの XHTML ファイルを様々な環境で有効に利用することが可能になるのです。
また、少し技術的な話になりますが、XHTML は従来の「HTML 4.01」が XML の規則に従って定義し直されたものであり、XML 文書でもあるので、XML 関連のツールで処理することや、ほかの XML 言語と組み合わせることが可能です。

なぜ Web 標準が使われていなかったのか

現状は...

では、現在インターネット上で閲覧できる WEB サイトは、この「Web 標準」に従って制作されているのでしょうか? 実は、多くのサイトが Web 標準を無視した方法で制作されているのが現状です。

ブラウザの対応の遅れ

Web 標準が無視されてきた主な原因として、Web 標準に準拠したサイトが比較的新しいバージョンのブラウザでしか正しく表示されないこと、また、新しいバージョンのブラウザでも、種類によって CSS の解釈の仕方が異なり、表示を統一させることが困難であったことが挙げられます。

見た目の優先

その一方で、「ブラウザの種類やバージョンにかかわらず、印刷物のようにいつも同じ見た目で表示されるのが良いサイトである」という従来の考え方が根強かったため、制作者側は何とか思ったとおりにページを表示させようと、本来は必要のないタグや画像を、見た目を整えるためだけに多用し、HTML データの構造をめちゃめちゃにしてしまったのです。

「受け手の自由」が奪われる

こうした方法を用いると、確かにどんなブラウザでも思いどおりに表示させることが容易に可能になるのですが、HTML の文書としての構造は失われ、画面上の表示を見る以外には利用価値のないホームページが出来上がってしまいます。文字の大きさが固定されてしまったり、文字として読み上げ不可能な画像が多用されたり、文章が実はおかしな順番で並べられているため、サイトを訪れたユーザーは文字サイズを自分の読みやすい大きさに変更したり、音声ブラウザに読み上げさせて聞いたりすることが出来ません。印刷物にはないホームページの特徴である「情報を受け取る側の自由」が制限されてしまったのです。

Web 標準への移行

最近の流れ

これまであまり普及してこなかった「Web 標準」ですが、最近では各ブラウザの Web 標準への対応が進み、CSS 解釈の相違への技術的な対処法も知られるようになって、Web 標準に準拠したサイト制作の環境は整ってきました。日本でも2005年頃から大手企業のサイトなどが XHTML & CSS でリニューアルされ始め、WEB 制作に関わる人々の意識も、ホームページを見た目だけにとらわれず、ユーザーにやさしい、利用価値の高いものにしようという方向に変わってきています。

フォレスタジオの取り組み

従来の制作方法から Web 標準に準拠した制作方法に移行するには、制作者側にとってはそれなりの労力が必要となり、組織が大きければ技術の浸透や知識の共有に一層の時間と努力が必要になります。フォレスタジオでは、SOHO であるという強みを活かし、いち早く Web 標準への移行に積極的に取り組んできました。
ホームページを作りたいとお考えのお客様にも、Web 標準に準拠したサイトのメリットをご理解いただき、次世代のサイト作りに前向きに関わっていただければと思います。

Web 標準に準拠したサイトのメリット

ユーザーにとってのメリット
(ユーザビリティ、アクセシビリティの向上)

  • ・ 一般的なブラウザだけでなく、テキスト・ブラウザや音声ブラウザなどでも適切に表示され、読み上げられるので、ユーザーが情報の受け取り方を選ぶことが出来る。
  • ・ 表示の仕方の情報が CSS として分離され、HTML(XHTML)ファイル自体のサイズが小さくなるので、表示時間が短縮される。

サイト運営におけるメリット
(SEO 対策)

  • ・ HTML(XHTML)が構造化されているので、検索エンジンのロボットにサイト内の情報を理解されやすい。
  • ・ 表示の仕方の情報が省かれ、HTML(XHTML)データ内でのコンテンツ(本文内容)の割合が増えるため、検索キーワードに対するページの適合度の評価が高くなる。

制作・メンテナンスにおけるメリット

  • ・ HTML(XHTML)文書の構造が分かりやすく、無駄な記述(見た目を整えるためだけに使用するタグなど)がないのでメンテナンスがしやすい。
  • ・ 表示を整えるためのレイアウト情報が外部 CSS ファイルにまとまっているので、サイト全体のデザインを統一しやすく、レイアウト変更も容易にできる。